11月の初旬は真夏日の日が続き、紅葉はまだまだと思っていましたが、ここ最近は冬型の気圧配置でいっきに冷え込みが厳しくなってきました。
病院の前の街路樹も、落ち葉が多く、掃除をするとすぐにゴミ袋はいっぱいになるようになってきました。
季節の変わり目ですので、体調管理には十分気をつけてください。
さて、フィラリア予防のお薬の投薬期間は「蚊が見られなくなってから1ヶ月後まで」はご存知でしょうか?
理由は以下のとうりです。
犬フィラリアの幼虫は脱皮を繰り返しながら発育して成虫になります。フィラリア予防薬はすべての段階の幼虫を駆除できるわけではないです。体内に入った子虫はL3、その後L4、L5と成長し、成虫になりますが、L4という発育段階以外では十分に駆除できません。つまり、予防薬を毎月投薬しても、実は一部の幼虫はL3のままでいるために完全に駆除できません。しかし、1ヶ月後にはその時に生き残った幼虫がL4に発育しているために、1ヶ月の投与で駆除できるのです。
今年は11月の初旬までは真夏日が続き、薄手のシャツでも十分でした。
当然、蚊を含む昆虫たちも同様で、虫に刺されたりすることもありました。
是非、寒くなったからフィラリア予防薬を中止されている飼い主さんは、12月もしくは来年1月まで投薬を継続してあげてください。
正直、この時期投薬を中止し、来春血液検査をしたときに、フィラリアに感染を確認したことがありました。
このような事例のないように、フィラリア予防薬の飲み忘れのないようにしてあげてください。
詳しくは当院までご相談ください。