チョウゲンボウは、タカ目ハヤブサ科に分類される鳥類の一種で、小型のハヤブサです。
とても寒い日に、病院の近所の公園にうずくまっている鷹みたいな鳥がいたということで、当院に持ち込まれました。
正直、こんな市街地に鷹みたいな鳥がいるなんて、信じられなかったので、「飼い鳥?」かと思いましたが、猛禽類にお詳しい先生に問い合わせをしました。
そこでわかったのは、
「小型のハヤブサの一種で、チョウゲンボウということ。」・
「市街地で小型の動物を捕食して生活している事」・
「この鳥の飼育方法」などを教えていただきました。
当初はかなり衰弱していたみたいで、エサを与えても、全く食べませんでした。
食べないと元気がでないので、少しずつですが強制給餌を行いました。
数日後には、自分でごはんも食べるようになりました。
また、排便・排尿も問題なかったです。
元気になってきたのですが、今年の冬は記録的な寒波が日本列島を襲い、大阪でも雪が降ることが周期的にありました。
「あまり人の手が入ってしまうと、人慣れしてしまって自然に戻れないのか」という不安もありましたが、寒さで衰弱しないのかが不安で、放鳥が今まで延びてしまいました。
ずいぶん春らしくなってきたので、昨日、放鳥をすることを決めました。
放鳥した時は、環境の変化にびっくりしていたみたいでしばらく周囲の様子をうかががっていました。(放鳥直後です。)
全く飛び立とうとしないので、「飛び方を忘れた?」と思いましたが、私が姿を隠すと木の枝まで羽ばたき、姿が見えなくなりました。
自然に戻れるのかが心配でしたが、姿が見えなくなったのでほっとひと安心しました。
「元気で」と思い、その場を後にしました。