子犬をはじめ動物たちは命をもった生き物です。
行動を通じてさまざまな要求をしますが、生まれながらのコミュニケーション手段は私たちのものとは違うことを理解しなければなりません。
子犬に気持ちが伝わらない、お互いが理解できないといった問題を避けるためには、次の点を十分に理解することが大切です。
犬は人ではありません。
考える力も感情の表現も私たちとは異なっていますが、人の気持ちを理解する能力に優れています。
オオカミなど野生のイヌ科の動物は本来、複雑な序列のルールがある群れで生活します。
イヌとイヌとの関係もよく似ていますが、群れの中の序列のルールを厳格に当てはめようとすると混乱を招く恐れがあります。
子犬の成長過程で生後3~4ヶ月ごろは大変重要です。
子犬はこの時期に社会的習慣を学ぶことによって、群れの仲間との関係をそれぞれに築くことができ、それが群れ全体のまとまりと安定につながります。
母犬や兄弟犬との愛情が育まれることによって、子犬の社会的基盤は安定し、子犬自身の行動をコントロールする方法や周囲とうまく調和をとる方法を学びます。
犬は、あらゆる感覚いわゆる五感(視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚)を利用してコミュニケーションをとります。
本能的な行動だけではなく、生きていく過程で学習した複雑な反応を組み合わせて、お互いにメッセージを交換しています。
犬は新しい家や新しい家族など、さまざまな環境に適応することは可能ですが、犬のコミュニケーションや理解力、適応力にも限界があります。
具体的な反応のしかたは、子犬によってさまざまです。
その行動は親犬からの遺伝的な影響や、成長段階の環境的な影響、他の犬や犬以外の動物との社会的な関わり合いなど、いくつかの要素が組み合わさって形成されます。
何かわからないことや、気になることは当院にご相談ください。