今年の夏は、雨が多く、高温・多湿の夏でした。
9月に入って、痒みを訴えて来院するワンちゃんが増えています。
診察すると、腰からしっぽの周囲を異常にかきむしり、皮膚に血が乾いたような粉が付着していることが多いです。
細かく毛を観察すると下の絵のようなノミが観察されることがあります。
ノミはどこにでもいて、犬猫を待ち構えています。
短時間の外出でもノミがつくこともあります。
また人が持ち帰ることもあります。
決して室内飼いだからといって安心はできません。
ノミの繁殖力は強く、ノミがいったん室内に入ったら気温が13度以上でどんどん増殖し、メスノミは一日に最大50個の卵を産みます。
油断をすると、カーペットやワンちゃんのお気に入りのベッドなどで、生育し、室内環境を汚染していきます。
いったんノミに汚染させると駆除には多くの時間と労力が必要となります。
寒くなると「ノミはいなくなる」と思われている飼い主さんもいると思いますが、ノミの生育条件が整えばノミは繁殖します。
冬場でも被害報告はあり、決して冬場でも油断はできません。
ノミ対策は動物病院で処方されるお薬を使ってください。
ホームセンターやペットショップなどで販売されている市販品は効果や持続が弱く、効果と安全性がしっかりと確認されている獣医師が薦める商品を使ってください。
当院では、飲ませるタイプのお薬とスポットタイプのお薬を取り揃えて診察にあたっています。
選択は飼い主さんの意向とワンちゃんとネコちゃんの状態で使い分けを行っています。
ノミの被害を防ぐためにも適切な予防処置をとってあげてください。
詳しくは当院までご相談ください。