犬の混合ワクチンによって以下の病気を予防する事が出来ます。

  • 犬ジステンパーウイルス感染症
  • 犬伝染性肝炎
  • 犬アデノウイルス2型感染症
  • 犬パラインフルエンザ
  • 犬パルボウイルス感染症
  • 犬コロナウイルス感染症
  • 犬レプトスピラ感染症カニコーラ型
  • 犬レプトスピラ感染症イクテロヘモラージ型

一般的な接種方法として、生後2ヶ月・3ヶ月・4ヶ月の3回接種し、以後1年に1回の接種を生涯継続する方法や抗体価を測定し、3年に1回接種する方法があります。

混合ワクチン接種は義務化されたものではありませんが、恐ろしい伝染病からわが子を護るためにも是非受けてください。

上記の混合ワクチンのほかに、狂犬病予防ワクチンは生後3ヶ月以上の犬に接種する事が義務付けられています(狂犬病予防法)。

  1. 現在居住している市町村に飼い犬の登録をすること。
    (マイクロチップを犬に装着し、飼い主情報を登録することで飼い犬登録に代えることができます。)
  2. 飼い犬に年1回の狂犬病予防注射を受けさせること。
  3. 犬の鑑札と注射済票を飼い犬に装着すること。

法律で義務付けられている理由は、犬も人もかかる人獣共通感染症であり、発症すると100%死に至る恐ろしい伝染病だからです。

現在日本での発生はありませんが、万が一国内に狂犬病が侵入した場合に備え、飼い犬に狂犬病予防ワクチンを接種することで犬での蔓延を予防し、人への被害を防ぐために行われています。

フィラリア症予防について

家族の一員であるワンちゃんといつまでも健康に過ごしたいと思う気持ちは誰でも同じです。病気に対して予防できる手段をすべて尽くすことは、犬への愛情の表れではないでしょうか。伝染病を予防するワクチン接種とともに必ず予防しなければならない病気に、フィラリア症(犬糸状虫症)があります。

離乳期を過ぎたらフィラリア予防を始めましょう。

フィラリアは、蚊が媒介する寄生虫です。フィラリアに感染した犬では、通常フィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)が血液中に存在します。その犬を蚊が吸血する事によって蚊の体内にミクロフィラリアが取り込まれ、別の犬を吸血する際に伝染します。犬の体内に入ったフィラリアは成長して最終的に心臓内や肺動脈に寄生します。

フィラリア症に感染すると、血液の循環が悪くなり、おなかに水が貯まったり、赤い色のオシッコをしたりします。また、失神したり、突然死することもあります。

当院では毎月1回の食べるタイプのお薬での予防をお勧めしています。お薬が飲むのが苦手な子のために、注射などもご用意しています。

投与期間は一般に、蚊が発生する頃から蚊がいなくなった後1ヵ月までは投与を続けます。(投与期間は5月~12月頃までと一般に言われていますが、当院では通年投与をお勧めしています。)秋になっても蚊はいますし、夏の蚊より活発に吸血します。決して秋口に蚊がすくなくなったからと勝手にやめずにきちんと投与してあげてください。また、蚊取り線香や防虫スプレーなどはフィラリア予防にはなりませんのでご注意ください。

ノミのライフサイクルと駆除

ノミの繁殖力は旺盛で、メスノミは1日に50個程度の卵を100日間以上にわたって産卵するといわれています。

ノミの卵は動物の被毛から落ちて孵化し、出てきた幼虫はカーペットの奥や家具の下、畳のすきまなどに潜り込んで行きます。子犬の被毛の間に黒い「ごみ粒」のように見えるノミの成虫の糞は、幼虫の餌になります。幼虫はやがてさなぎとなり、繭の中で成虫へとその姿を変えていきます。繭の中でのさなぎは乾燥などの悪条件に強く、そのまま何ヶ月も生き延びることができます。宿主となれる動物(犬・猫・ヒト)が接近すると、その振動や二酸化炭素、湿度などの刺激で成虫がさなぎの外被から出てきます。

また、住宅事情がよくなったことによって、犬や猫だけではなく、人間も一年を通してノミの脅威にさらされています。年間を通して日常的にノミを防ぐことが大切です。

ノミやダニの駆除

ノミは温かい時期(気温13℃以上)から暑い時期に大量に発生します。咬まれると非常に痒くて皮膚病を起こすことがあります。

また、ノミは条虫(サナダムシ)を体内に寄生させる仲介役にもなっています。

藪や草むらなどに生息するマダニは、ペットの散歩時に寄生する機会を常に狙っています。マダニは、動物の皮膚の薄い部分に口ばしをさして固定し、吸血と唾液分泌を交互におこないます。また、バベシア症などの恐ろしい病気を引き起こす病原体を媒介します。

ノミやダニの駆除薬には、ホームセンターやペットショップ、スーパーマーケットなどで扱っているノミ取り首輪やスポット剤などがありますが、動物用医薬部外品である為、効果の低いものや効果持続期間が短いものがあります。

動物病院で駆除薬を処方してもらうのが一番効果が高いです。

畳やカーペットにノミの卵や幼虫が落ちているという理由から、市販の殺虫剤をまかれる方がいますが、ノミの卵やさなぎにはまったく効果はありません。適切なノミ・ダニ駆除薬を使い、こまめに掃除機をかけることが大切です。

マダニ駆除の必要性について

マダニは吸血のために動物の皮膚にしっかりと吸着するので、取り除くのは容易ではありません。動物が引っかいたり、毛づくろいをしたりしてマダニを取り除くことがありますが、マダニのくちばしが皮膚の中に残ってしまう事があります。

マダニに刺された皮膚は感染をおこして、ただれたり、腫れたりすることがあります。

また、マダニ寄生のもたらす大きな危険性は、皮膚の損傷だけではありません。近年ではマダニによって媒介される重症熱性血小板減少症候群(SFTS)やライム病など死に至ることのある感染症が多数報告されています。

マダニを早く駆除すれば、感染症の危険を最小限にできるので、外出のたびに、愛犬の被毛と皮膚にマダニが寄生していないかどうかを、注意深くチェックすることが重要です。

ノミに有効な薬が必ずしもマダニに効くとは限りません。予防をしっかりするためには、推奨された間隔で薬を投与してください。

ワンちゃんだけでなく飼い主さんの健康も守るため、月に1回の投薬を当院ではお勧めしています。

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